福幸祭 2つのオークションのワイン

先日の福幸祭のイベントの1つにワインオークションのコーナーがありましたが結果2名の方が落札されました。おめでとうございます。

では改めてこのワインについて紹介いたします。

オスピス・ド・ボーヌ コルトン 2001 マダム櫻子ブルゴーニュのボーヌ地区唯一の特級畑の赤ワインです。20世紀から21世紀にかわるミレニアム千年紀に生きて立ち会えた記念として競売会に参加。

実際にはレーヌ・ペドークというブルゴーニュのネゴシアン(ワイン商)に買い付けを依頼したそうです。ワインは一樽225Lでこれを750mlのボトルに換算すると300本。ワインは6本入りの木箱に入っているためケースに換算するとなんと50ケース。ひゃーですね。このワインを置くために当店は約10畳のワインセラーを準備したそうです。

オスピス・ド・ボーヌは1859年から続く11月の第3日曜日に開催されているチャリティーオークションでもともとはボーヌにあった1443年に設立された慈善病院の話にさかのぼります。

この病院は中世から20世紀半ばまで身寄りのないお年寄りや貧しい人々に医療サービスを施してきました。教会の中に入院設備を完備、大部屋の両側にベッドを並べ中央には祭壇があり病室のベッドにいながら礼拝可。部屋の名前は貧者の間、お代は無料。ちなみにお金もちのための個室もいくつかありました。こちら有料。やがてその様子を見ていた貴族がぶどう畑を寄進しそこで造られたワインの売り上げが病院の運営を支え今に至っています。

それにしても2001年にブルゴーニュで競り落とされたワインが今年になって当店で競り落とされるなんてドラマチックですね。とにかく20年以上も熟成しております。まちがいなくフランスワインのエレガンスをまとっていると思います。今年も11月の第3日曜日、つまり11月17日ですがどなたかが競り落とすんでしょうか。そして落札者のお名前が印字されるんでしょうか。1859年からずらーっと名前入りのワインが続く。そんなことを想像してみるのも楽しいですね。