答えのない質問

答えのない質問、これはある音楽作品のタイトルです。作曲者はチャールズ・アイヴス(1874~1954)。確かイエール大学を卒業後平日は大手保険会社に勤め週末は作曲活動に勤しむという稀有な経歴です。最終的には保険会社の社長になり、ピュリッツァー賞受賞ですから、二足の草鞋というかまあ天才ですね。ただ非常に多くの作品を残されたようですが、ぼくはこの答えのない質問を含めてほとんど知りません。知っている曲はただ1曲。カントリーバンド行進曲です。確か4分ほどの短い行進曲ですが、その実態はアメリカ民謡の、るつぼです。まあぶっ飛んでます。非常に大胆な発想。その衝撃は色褪せてません。4分間に100曲以上のアメリカ民謡の断片を詰め込こみますかね。少なくとも言えることは、甲子園入場行進曲にはまず選ばれないでしょう。ちなみにYouTube検索すると出てきます。興味のある方はぜひ。

ところでこの答えのない質問。現実にはあるんでしょうか?多分思い当たる方多いと思いますが、セミナーとか講演会の最後で何か質問のある方いらっしゃいますか?とか言いますね。そこですぐに参加者の挙手があることはほとんどなく、なければ講演者もいくぶん辛抱強くすぐに終わらせずに、せっかくの機会ですから、気づいたこととか何でもいいですよとか、ここがもう一度聴きたいとか(ていうかこれって質問?)まあこんな感じになりますね。じゃあ質問があった場合はどうなのか。まあ大別して良い質問と悪い質問に分かれますね。悪い質問は愚問とも言いますね。だいたい良い質問の具体例としては多分これがベストじゃないかと思いますがセミナーに最初から最後まで参加してその中で疑問に思ったことを一つか二つに絞った上で発言することですね(まれに3つ以上言う人もいますがこれはさすがに多いのでは?)。ほかには、こういう事例がありました。これに関してはどう思われますか?とか、今日取り上げられたテーマは今後どのような影響を及ぼすことになるのか(良いのか悪いのか?)とか、まあ結局、先のことなのでよくわからないから、まさに答えのない質問になりますね。では悪い質問ですが、まあ何というか言うまでもないことかもしれませんが、セミナーの内容とはまったく関係のないものとか、自分だけ興味のあるものとか、あとこれは絶対にやってはいけない最悪のやつですが、講演者の言ったことと真逆のことを言ってしまう(お前何聞いとったんや)ですね。

そういえばこれは質問なのかどうかはわかりませんが、こんなことがありました。それは先生が話をする度に、これはどういうことなのですかと質問する人です。まあその質問内容は新しい専門用語について教えてくださいみたいな多くの人がすぐにでも思いつくようなたわいもないような感じですが、まあ1度や2度までならまだしも、その日はめちゃ多かったんですね。さすがに先生も(自分も)だんだん疲れてきて、その質問者もまるで質問をする度に(当然セミナー中ですが)手柄を勝ち取ったみたいな、悦に入っているような感じで、で、調子に乗りついやらかしてしまうことが、前に言ったことをもう一度言ってしまうことなんですが、まあこちらから言えば何聞いとったんやです。果たしてその質問者は質問をした分だけ理解できたんでしょうか?まあなんていうかこれじゃ質問じゃなくて妨害ですね。事実は小説より奇なり、このような出来事はおそらく2度とないだろうと思います。

そういえばある著名な脳科学者に何を食べれば頭が良くなるんですかと質問をしてみたり、ある著名なトレーナーにどうすればそんな大きい体になれるんですかとか質問をするトレーニーがいることを思い出しました。まあ両者ともガッカリな気分になってしまったのではないかと思いますが、そのトレーナーはこう言いました。15年間血を吐くくらいトレーニングすれば誰でもこうなれます。と、果たしてそのトレーニーはどのようなトレーニングをするのでしょうか?

というわけで最後は趣味のトレーニングから、といっても写真だけ。しかも人は写っていません(写す価値なし)。しかしまあなんとツッコミどころ満載のすぐにでもこしらえたような粗末な器具ですね(椅子がバーベルの重量に耐えきれるのがすごい)。質問は応じかねます。

ease bench